人の皮膚のような素材へ極める
科学者 山本敬一が開発したウェットスーツ素材の中で最高傑作と称されるのが、『ヤマモト45ラバー』です。
この素材は、1956年の完成から半世紀以上も経過しているにも関わらず、未だウェットスーツ素材の最高峰として世界で君臨し続けています。
理由はたった1つです。
100%CRの素材だからです。
100%CRでウェットスーツ素材を作るのは、実は極めて困難とされる問題点があります。
・均等に独立気泡構造を作る技術
・スムーススキン素材を作る技術
・CRラバーのみが達成できる素材のローモジュラス化(皮膚に最も近いフィーリング)
など、難しい技術と経験が必要です。
これらをクリアすることで、長年多くのお客様に愛されるヤマモトラバーとして完成します。
その技術の困難さを製造工程で一つ例を上げると…
ウェットスーツ素材は、独立気泡構造を作るプレス工程の前に、シート状に成形するシーティング工程があります。
その場合、普通であればローモジュラスの素材を作ろうとすると、加工中の生地がとても垂れ下がってしまうほどの柔らかさになってしまい、シート形状に成形することができないのです。
この無理難題を完全に解消したのがヤマモトの特殊技術で、とにかく100%CRゴムの素材は簡単には製造出来ないのです。
日本の「海人」は、プロフェッショナルダイバーのことをいいます。
1956年から『ヤマモト45ラバー』のウェットスーツだけを着用し続けている方が沢山います。
また、水深深く潜る競技のフリーダイバーの多くの方々も『ヤマモト45ラバー』を長年愛用されています。
どうしてみなさん『ヤマモト45ラバー』にこだわり、他の素材のウェットスーツを着用されないのか。
製造するわたしたちも不思議に思い、愛用されるプロのダイバーの方々に聞きました。
すると、皆様から同じような返答をされます。
「絶対的安心感があるので、海が怖くなくなります」
答えは『カラダをやさしく包み込み、守られていて安心』だからということでした。世界のダイバーカラダの温かさだけを守るのではなく、『ダイバーの身の安全を約束しているのです』。
神様によって作られた人間の皮膚に最も近い存在が、『ヤマモト45ラバー』なのかもしれません。
敬一が絶対に100%CRにこだわり抜いた想いが、人間の皮膚に近い『ヤマモト45ラバー』の開発に繋がりました。
このヤマモトの正直な姿勢と『ヤマモト45ラバー』という結果をご理解頂き、『カラダと一体になる100%CRのウェットスーツ素材は、唯一ヤマモト素材だけ』である事実を知ってください。
わたしたちは今もなお『山本敬一イズム』を忠実に継承し、時代に合わせた変化を加えながら、受け継いでいます。
生前に山本敬一がわたしたちに次のように話したことが、ヤマモトラバーの心得として根幹に生き続け、100%CRのウェットスーツ素材として、今もみなさまにご愛用頂いています。
「神が創り出す人間の皮膚ほど精密なモノは無く、人間の技術が追いつくことはできない。だからヤマモトの使命は、神が創り出す人間の皮膚に合うウェットスーツ素材を徹底的に研究して作ることだ。」
山本 敬一
Story:02 につづく